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ディスクシリンダーの仕組み

ディスクシリンダーは主に外筒、内筒、ディスクタンブラーで構成されています。
鍵を差し込んでいない状態では、ディスクタンブラーの片側が外筒側に飛び出ているため内筒を回せません。
正しい鍵を差し込むと、外筒に引っかかっているディスクタンブラーが動いて無くなるので、内筒と外筒の境界線に揃って、鍵が回ります。
正しくない鍵を差し込むと、ディスクタンブラーのどちらかが外筒側に飛び出すので、内筒を回せません。

ピッキングに弱いディスクシリンダー

ディスクシリンダーは、ピッキングに弱く、簡単に開いてしまう特徴があります。
大手鍵メーカーの美和ロックが1957年に国内初のディスクシリンダーを発売し、日本全国の一戸建てやマンション・アパートなど多くの住宅に普及しました。発売当時、鍵の主流であった南京錠に比べると大きな進歩でした。

しかし、1980年以降ディスクシリンダーを狙ったピッキング被害が急増しました。ディスクシリンダーは構造的にピッキングに弱く、道具さえ揃っていればプロでなくても少し勉強した初心者でも開けることができます。また普及率が非常に高かったことも被害が急増した原因といえます。
ピッキング被害の急増、鍵違いの数が限界に達したため、MIWAは2001年にディスクシリンダー錠の製造を中止し、新しいタイプのロータリーディスクシリンダーにシフトしています。

今日、ディスクシリンダー錠の使用に最適な場所はほとんど無いのですが、この錠前が全く意味を成さないかと言うとそういう事もありません。ディスクシリンダー錠はピッキングに対し弱いのですが、無施錠よりは安心できます。
値段自体は安いので、予算的な都合で防犯性の高い鍵の設置を断念しているのであれば、ディスクシリンダー錠でも取り付けておきましょう。

どうしてもディスクシリンダーでないといけないという方はワンドアツーロックにしておきましょう。一つのドアに2つ以上つけておけば、泥棒の侵入をいくらか遅らせることができます。

ロータリーディスクシリンダー（U9）
MIWAは、ディスクシリンダーの販売中止に伴い、後継品のロータリーディスクシリンダー（U9）を開発しました。
ロータリーディスクシリンダー（U9）は、ロッキングバー方式と回転式タンブラーを採用したロータリーシリンダーで、安価でありながら耐ピッキング性に優れています。
最大級の鍵違い数（約1億5千万通り）を誇っているので、合鍵を多く必要とする際にとても適しています。

ディスクシリンダーのメリット

低価格でありながら、取り付けしやすいといったメリットがあります。

今まで無かった場所へ新しく鍵を取り付ける際に、生体認証錠やマグネットタンブラーシリンダー錠などを選んだ場合、相応の費用がかかります。
オフィスや自宅の玄関などの場所なら、それらを選択する必要があると思いますが、納屋や倉庫ですとそこまでの鍵は必要ないと思われます。

そういった時に使えるのがディスクシリンダー錠です。ピッキングに弱いという面はありますが、無施錠よりは安心です。自分でも取り付けができますし、業者に依頼しても本体代金が安いのでそんなに費用はかかりません。

自宅やオフィスの玄関などには不向きですが、これまで無施錠だった倉庫やロッカーなど簡易的な施錠には十分役立ちますので、これからもある程度は需要があるでしょう。

ディスクシリンダー錠の交換費用

ディスクシリンダー錠の値段は各メーカーにより若干の差はあるものの大体1,000円前後です。
昔から広く普及している物だからこそ安価な値段で手にすることが可能となっています。

もちろん自分で取り付けた場合は工賃が0円ですが、業者に依頼すると本体代金に加え作業料が発生します。仮に扉に穴を開けるなどの特殊工事の場合は、作業工賃が高くなることもありますのでご注意ください。
業者に依頼した場合の相場は、5,000円から20,000円になります。

ディスクシリンダー錠を取り付ける際の最大のメリットは価格の安さですが、ピッキングに弱く、簡単に開いてしまう特徴があるため、場所によってはおすすめしておりません。
現在、住宅の玄関などにディスクシリンダー錠使用されているのであれば、なるべく防犯性の高い鍵への交換をおすすめします。

ディスクシリンダー錠についてのまとめ

ディスクシリンダー錠は多くの空き巣被害に遭っている鍵ですので、使用することは控えましょう。
ですが、他の鍵穴と比べ取り付け工事もしやすく値段も安価ですので、無施錠の場所であれば取り合えずディスクシリンダー錠を使ってみてもいいでしょう。

カギの緊急センター119では、ディスクシリンダー錠の修理・交換も可能です。無料の電話相談で専門のスタッフが状況を伺い、おおよそのお見積りをいたします。