鍵はいつから存在しているのでしょうか?
今では、当たり前のように家族を守る家や財産を守るための金庫には欠かせないものとなっている鍵の歴史を紹介していきます。
鍵のはじまりは、紀元前2000年のエジプトで発見された「エジプト錠」と言われています。このエジプト錠は、今のピンシリンダー錠と原理は同じです。閂(かんぬき)に開けた数個の穴にピンを抜き差しすることで、開閉する仕組みになっています。
日本に鍵が普及したのは、大阪府羽曳野市の野々上遺跡から見つかった海老錠と呼ばれるものです。この海老錠は、飛鳥時代に中国から伝わったとされています。しかし、海老錠は権力者が自分の財産を守るために使っていたもので、一般の人々には馴染みのないものでした。
鍵が世間に普及し始めたのは、江戸時代に入ってからのことです。
江戸時代になると、武士や商人が財産を持つようになり、それを守るための蔵の鍵が必要になりました。そこで、戦乱の時代が終わることで仕事が減ってしまアイキャッチ画像を設定った鍛冶職人たちが、豪華な装飾が施された和錠や、複雑な仕組みを持ったからくり錠をつくるようになったのです。
またお守りとしての使い方もあったようです。まじないや魔除けに使用されていたそうで、様々な国でそのような歴史が残されています。
主に、ドイツ・イタリア・フランス・ハンガリーなどのヨーロッパ諸国で広くみられる風習であり、鍵が天災や病気、鎮火のまじない、悪魔除けなどに有効であるとして重宝されていました。家や財産を守る、被害を防ぐといった用途に関連して、身を守るための意味合いに使われていたのかもしれません。